連載
映像と記憶
社会を観測し自分の目線を大切にしている佐野さんと仕事の仲間の素となった、映像 とともにある食事。
ドラマ制作日誌 ④ 島根の山の神
永遠に夏が続くように思われたこの8月の終わりに島根に行った。島根県の西部、石見地方にある浜田市は、2016年以来私にとっては第二の故郷のような町だ。この町に『エルピス』の脚本を書いた渡辺あやさんが住ん...
ドラマ制作日誌 ③ エコなやりかた
甲子園の決勝が終わった。もう夏も終わる。夏が始まる頃母が亡くなり私生活は心身ともにバタバタしたのと、仕事もまた予想外の事態に巻き込まれて都度対応しているうちに、あっという間に季節がひとつ終わろうとして...
ドラマ制作日誌 ② 直感と戦略
季節が変わるたび、「ああもう放送まであと◯ヶ月しかない…」と途方に暮れる。これを書いている今は7月下旬。クランクインまでは半年切っているけれども、いろいろ なことがまだ決まっていない。誰のせいでもない...
最後の晩餐
6月の半ば、実母が急逝した。くも膜下出血で、本当に突然のことだった。ちょうどその週末にこの連載の原稿を書こうと思っていたところに母が倒れたという連絡がきてしまったので、その後、看取りやら葬儀やらとなん...
ドラマ制作日誌 ① 精神と時の部屋
初めてドラマのプロデューサーを務めたのは2012年の夏。29歳の時だった。あれからもう13年が経ち、プロデュースしたドラマの数も2桁になった。プロデューサーとして育ててもらった職場の当時の方針と、自分...
旅が連れていってくれるところ
最後の一人旅は2018年に行ったレバノン。暖かな気候の海辺と、雪が残る険しい山。安くて美味しいシーフードとワイン。串焼きの肉も豆料理もどれも美味しくて、旅行中3キロ太った。点在するアートギャラリーをま...
チオベン 山本千織さんへのインタビュー後編 「ツナとマヨネーズで和えれば」
前編の続き──── ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』のクランクアップのお祝い弁当で初めてチオベンを食べてその美しさと美味しさに感動し、その後ご縁があってプライベートでもお会いするようになりました。千...
チオベン 山本千織さんへのインタビュー前編 「運命の波を乗りこなす」
──── ドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』のクランクアップのお祝い弁当で初めてチオベンを食べてその美しさと美味しさに感動し、その後ご縁があってプライベートでもお会いするようになりました。千織さんの美...
腸内環境
毎年大晦日は、近所に住んでいる友人たちがうちに遊びにやってきて一緒に紅白を観る、というのがここ何年かの恒例になっている。最初にはじめたのが2017年の年末だったので、もう今年で8回目。結婚しても子供が...
尾上克郎さんへのインタビュー 第2話「撮影現場の食事情 古今東西」
尾上克郎さんへのインタビュー、第2話です。第1話はこちら “巨匠の偽物”同士として出会って佐野何がきっかけで樋口監督や庵野監督とお知り合いになられたんですか?尾上樋口君との出会いは、面白い話で。僕の師...
尾上克郎さんへのインタビュー 第1話「たまたま、を引き寄せる力」
──── 『シン・ゴジラ』(2016)の准監督・特技統括をはじめ、映画を中心にドラマ・CMなどさまざまな分野で活躍されている尾上克郎さん。今回たまたまご縁があってこのインタビューの依頼をしてみたところ...
寒くて熱かった韓国視察
ドラマプロデューサーという仕事柄、もちろん仕事中は始終ドラマのことを考えているわけだが、仕事以外でもドラマを観るのが好きだ。日本のドラマはもちろん好きだけど、どうしても仕事目線になってしまうことは否め...
藤本信介さんへのインタビュー後編「日韓、それぞれの食の魅力」
藤本信介さんへのインタビュー、後編です。 中編はこちら信介日本を離れてみて感じるのが、日本って「耐え忍ぶ文化」があるから、撮影現場では食事について不満や改善を訴えるのが難しい空気があるんだよね。それこ...
藤本信介さんへのインタビュー中編「韓国映画の食事事情」
藤本信介さんへのインタビュー、中編です。 前編はこちら佐野私が初めて信介さんと会ったのは2013年の12月なんですけど、その時の信介さんはもう韓国でバリバリ働いている映画業界の人!という印象だったので...
藤本信介さんへのインタビュー前編「ゼロから飛び込んだ韓国映画業界」
──── 2013年の冬、ドラマ『ウロボロス−』のアクション練習で渡韓した際に出会い、そこから10年以上ソウルと東京で親交を深めてきた藤本信介さん。共通の友人も多く、何度も食事をしてきた大切な友人でも...
呪いと祝福
プロデューサーの仕事をはじめて13年になる。人生山あり谷あり、いろいろな作品に関わっていろいろな人に出会っては別れ、ずいぶん遠くまできたなあ、と感慨深くなることもあるけれど、13年前と変わらず今も、ず...
瀧悠輔監督へのインタビュー「映像演出の世界で食が伝えうるもの」【後編】
瀧悠輔監督へのインタビュー、後編です。 前編はこちら 佐野瀧さんは大豆田の後ぐらいから取り組まれる仕事が変わってきた印象があります。配信作品が多くなっていって。瀧そうですね。たまたまいただける仕事が配...
瀧悠輔監督へのインタビュー「映像演出の世界で食が伝えうるもの」【前編】
──── ドラマ『99.9-刑事専門弁護士-』の現場で出会い、『大豆田とわ子と三人の元夫』では第5話と9話の演出をお願いした瀧悠輔監督。プライベートでは偶然同郷で世代も近く、好きな海外ドラマの話をする...
生活を取り戻す
18歳の時に大学進学のために地元静岡から一人上京した。大学生の頃は飲食店で長時間のアルバイトをしているか外で遊んでいるか、という日々だったので自宅にいることはあまりなく、家はいつもかなり荒れ放題だった...
杉本学子さんへのインタビュー「スタイリストの仕事、そして“食”の夢」【後編】
──── なぜスタイリストになったのか?という質問から映像の現場での食事の重要性、素敵な暮らしについて、とどんどん展開していったスタイリスト杉本学子さんインタビューの後編。 前編はコチラ杉本私は人生に...
杉本学子さんへのインタビュー「スタイリストの仕事、そして“食”の夢」【前編】
──── 『大豆田とわ子と三人の元夫』では松たか子さんの、『エルピス』では長澤まさみさんのスタイリングをお願いしたスタイリスト杉本学子さんに、スタイリストになったきっかけから、制作現場やご自身の生活で...