おいしさって、人それぞれ

季節のお話
アイスクリームの時間
4月から、新しい習慣ができた。金曜日に、アイスを食べに行くことだ。そのアイスクリーム屋さんは、去年の春の終わりに出現した。店舗を持たず、パティシエであるオーナーがそれまで働いていたコーヒーショップのオフィスを一部借りて、入り口の脇に看板を立て、週に3日、金・土・日のみオープンしていた。夏の間だけのポップアップ、ということだった。
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季節のお話
下北沢、ティッシュのナポリタン
井の頭線下北沢駅西口を出てすぐの脇道を左に曲がって、50メートルほど行ったところに、その店はあった。
店の名前は「TiSSUE(ティッシュ)」といって、看板には「ケーキ喫茶」とある。テーブル席に加えてソファー席まであるのに、カウンターから順に席が埋まっていくようなその店は、それがそのまま店主の人柄をあらわしていて、「いらっしゃい」というより「おかえり」と言ってくれているような、「またね」じゃなく「いってきます」とつい口をついて出てしまうような、そんな温かさがあった。
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季節のお話
作品じゃなく、風景をつくりたい
────フラワーアーティスト篠崎恵美として、東南アジアで初めてのインスタレーション。そこには、これまで経験してきたこととは違う課題がありました。いつも前向きで明るい篠崎さんが、逃げ出したくなった、眠れなかったと打ち明けてくれた今回のプロジェクト。どのような想いで乗り越えたのか、さいごには、どんなインスタレーションが完成したのか、プロジェクトのはじまりから完成するまでの話を聞きました。
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季節のお話
思い出の生まれかた。
──── 仕事が忙しいときや、ちょっと余裕がないなというとき、どのように自分を取り戻しますか?日本だけでなく韓国での活動や、ファッションモデルから商品のプロデュースまで自身の可能性を広げて続けている在原みゆ紀さん。どのようにして仕事と自分のバランスをとっているのか。自分らしくいる時間や、忙しい中でも大切にしていることについて話を聞いた。
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食事とお花を一緒に楽しむ

篠崎恵美さんの「おいしさ」
edenworks主宰の篠崎恵美さんと「食事とお花」というテーマで一緒に何かできないかというお話をきっかけに、企画をはじめることとなりました。企画を進める中で、「おいしさ」とは何かという根源的な問いに、篠崎さんはご自身のお話とともに、食と人との繋がりを話してくれました。
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暮らしを楽しむヒント

松浦弥太郎さん愛用のノート
──── ある日、松浦弥太郎さんと打ち合わせをしていて、日々の暮らしを楽しんだり自分らしい生き方が見つかったりするようなノートをつくろうというアイデアが生まれました。
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あの人のおいしさ
2017年、千葉県南部の大多喜町にフレッシュな果樹やハーブを素材とした蒸留酒を造る〈mitosaya薬草園蒸留所〉を立ち上げて5年。読む
写真業をベースに、アートギャラリー、スナック、ラーメン店、フレグランスブランド、この秋には、縁が交わる場「koen」(コウエン)を京都にオープンするなど、いま直感的にやるべきことだと思うことを通して、人や社会に自分ができることを媒介となって取り組みたいと話す嶌村吉祥丸さん。読む
日本舞踊家との二足のわらじを履いて。目の前の作品、現場に全力で向き合い新しい表現を模索し続ける俳優。読む
写真やデザインなど多様な表現を通じて、山の感動を手に取れるかたちに残す山岳収集家。読む
書くことを通じて、一貫してこのテーマと向き合うのが詩人の菅原敏さん。本のみならず、朗読、音楽、アート、建築、香り、街、さまざまな器のなかに詩の言葉を寄せる活動を続けている。読む
感覚の中に旋律を残す即興のスタイル。その瞬間に風景や光景から聴こえた音を鳴らし続ける音楽家。読む
写真家の長野陽一さんの〟おいしい写真〝が、多くの人を魅了し続けている。日本の島々で暮らす人々を追いかけた代表作とともに10年以上にわたり料理写真を撮り続け、読む
静岡県沼津市で生まれ育ち、現在は駿東郡小山町に工房を構える陶芸家の吉田直嗣さん。陶芸家の黒田泰蔵氏に師事し、2003年に独立して以降、モノトーンかつミニマルな意匠で人気を博している。読む
そのイラストは、思わず「かわいい」と言葉が出てしまう。そのイラストは、彼女が描いたものだと一目でわかる。独特なタッチのイラストと、温かみのあるフェルト作品が魅力のドメニカ・モアゴードンさん。読む
精神科医として働きながら、執筆や音楽活動、イベントなどを通し、病院の外でも伝えることを続けている星野概念さん。彼の言葉で、日本ではハードルの高い精神医療を身近に感じ、つらさを感じる時には病院に行ってもいいんだと、背中を押された 読む
about オイシサノトビラ
おいしさって、なんだろう?
どこで食べたか、だれと食べたか
晴れの日や雨の日、出会いや別れ
忘れられない食事や
忘れたくない食事は
だれにでもあるはず
でも、おいしさはいろいろ
おいしさって、人それぞれ
あなたのおいしさは、どんなおいしさですか。
これから、どんなおいしさと出合いますか。
フードコラムニスト|川村 明子
パリの空気
どこかへ食事に出かけて、おなかがすっかり満足した頃、店内の空気を改めて感じながら「いいお店だなぁ」としみじみ思うことは、結構頻繁にある。ここ数年は、新しくオープンしたレストランに行く機会がとんと減って、お気に入りの店に足を運ぶことがほとんどだから、当然かもしれない。続きを読む
1か月の半分ほどは、お昼ごはんにサンドイッチを食べている。その日に食べたサンドイッチのパンの種類にもよるのだけれど、それで、おやつはなるべく小麦粉の割合が少ないものを選ぶようにしている。続きを読む
たとえば、普段の会話の中で「ビタミン摂らないとだね」と出てきた場合、そのビタミンは、CかE、口内炎ならB6、貧血やめまいだとB12なんかが対象だったと思う 続きを読む
エッセイスト|松浦 弥太郎
今日もていねいに。
ひとりの時間、しかも静かで安心した気分でのひとときというのは、ほんとうにしあわせを感じることで、そのときに何を思うかというと、これは人によって違うかもしれないけれど... 続きを読む
ニューヨークでひとり暮らしをしていたあの頃、ぼくにとってKさんの存在は大きかった。外国という見知らぬ土地で、ふと、さみしくなったり、困ったことがあったり、わからないことがあったときに電話をしたり、続きを読む
一ヶ月ほどパリに旅行をしたKさん。
「パリはどうでしたか?」と聞くと、「そうね、街がほんとうにきれいだったわ」
Kさんは、ぼくに紅茶を淹れながらそう答えた。続きを読む
「クッキーは嫌いだけど、クッキーを作るのは好き」とKさんは言って笑った。続きを読む
edenworks主宰|篠崎 恵美
花と世界
25年は、フラワーアーティスト篠崎恵美さんが”edenworks bedroom”を開いて10周年を迎える節目の年。篠崎さんから想いのこもったメッセージが届きました。続きを読む
今年はいろいろな経験をしてチャレンジをした一年だったと振り返る篠崎さん。edenworksとしてアーティストとして、国内外での活動についての思い出とともに、今年の締めくくりとなる最新のイベントに込めた想いについて語ってもらった。続きを読む
篠崎さんは、ロサンゼルスで日本の現代美術を紹介するギャラリーに所属している。昨年開催された展示"Now/Then"でインスタレーションに使用した生花を、ドライフラワーして捨てずに活かす創作活動をしたという。続きを読む
プロデューサー|竹下 充