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外で食べると美味しくなって、大量に作ると、さらに美味しくなる説。

自然と、道具の扉

外で食べると美味しくなって、大量に作ると、さらに美味しくなる説。

鍋奉行のように、バーベキューや、キャンプ飯にも、率先して作りたい人が一定数いるようで、そんな食べるより作りたい人と、逆に作るより食べたい人が、いいバランスで集まって開催されるキャンプイベントがあるとのことで遊びに行ってきました。

どちらかというと、自分も「作りたい派」に属すので、普段のキャンプでは買い出しから料理まで、自分でやることが多いのですが、この日は完全に「食べる派」に徹することに決めて、キャンプに挑みました。飲みもの(主にアルコール)を買い込んだだけで、食材をほぼ持たずキャンプに行くことは長年キャンプをしてきましたが初めてでした。ご飯のことを考えないだけで、こんなにも準備がラクになるんですね。でも、キャンプで何を食べようかな〜って考えながらレシピを決めて、買い出しするのもやっぱり嫌いではありません。

そんなこんなで到着した会場には、すでに準備を整えて黙々と仕込みをしている「作りたい派」の総勢20人くらいが、それぞれ調理中だったので、キッチンエリアに潜入して何を食べさせてもらえるのか物色。「食べる派」来場者が100人を超えるということで、料理の内容より、食材の凄まじい量にびっくりです!! まるで給食のような大鍋で煮込んでいたり、巨大ボウルに漬け込まれたチキンを4台のBBQグリルで焼いていたり、祭りの屋台のような巨大たこ焼きプレートが用意されていたりと、豪快なキャンプ飯が作られていました。

その後、続々と仕上がった料理は会場中央に設置されたテーブルに運び込まれ、いよいよ実食の時間です。が、まずは撮影タイム。ひと通り準備が整い撮影が終わると、ベルが鳴らされ、それを合図に取り分けてよし、というルールでした。お待ちかねのベルが鳴るなり、あっという間に料理はなくなり、次の料理が運び込まれてベルが鳴ると、またすぐなくなり、そんなベルにつられて動く「食べる派」のみんなは、まるでパブロフの犬。ご飯の威力の強さを思い知らされました。もちろん、僕もベルにつられて皿を持って、行ったり来たり、ジャークチキン、スペアリブ、ステーキ、チキンのクリーム煮、鯉の味噌焼き、パスタ、雑炊、サラダに、デザートなどなど、覚えきれないほどのたくさんの美味しい料理を食べさせてもらいました。キャンプはご飯が美味しくなる魔法の場所ですね。そしてもう一つ、自分的に料理を美味しくしてくれる味以外の要素として、「大量に作ると美味しくなる」という仮説があったのですが、今回のイベントで正解であることもわかりました。そうなると、道具好きの自分としては、いつか来る美味しい料理を作る日のために、巨大な寸胴鍋や特大BBQグリルなどの道具が欲しくなってしまいます。ただ、大量に作ること関しては「食べる派」の協力も必要になってくるので、なかなか出番がなさそうということで、今回は購入に関しては少し考えようと思います。

わたしの素

皆さん、スモアってご存じですか? 焼いたマシュマロをチョコレートと一緒にクラッカーで挟んで食べる、アメリカ発祥のスイーツです。「もっと欲しい!(some more!)」と言ってしまうほど美味しいことから、"S'more"と名付けられたんだとか。特にアメリカでは、キャンプファイヤーで焼いたマシュマロを使って作るのが定番で、キャンプのお供として親しまれています。
実は僕、マシュマロがあまり得意ではありませんでした。味が嫌いというわけではなく、あの独特な食感がどうも苦手で、「もっと欲しい」と言いたくなるほど美味しい、と聞いたスモアにもあまり魅力を感じていなかったんです。
ところがある日、アメリカンなペンションに泊まった時のこと。そこのオーナーが焚き火を始め、「みんなでスモアを作って食べよう!」と誘ってくれました。せっかくのお誘いを断るわけにもいかず、初めてスモアに挑戦することに。
長い串にマシュマロを刺し、焦げないように程よく焼いて、きつね色になったところでチョコレートとクラッカーで挟んでガブリ! その瞬間、「スモア(もっと欲しい)!!」です。今まであんなに嫌っていたマシュマロがこんなに美味しくなるなんて、想像していませんでした。サクッ、フワッ、トロッ!! 食感も味も最高です。今では、マシュマロを焼くための伸縮式グリルフォークまで手に入れて、取っ手に色を塗ってカスタムしちゃったりして......。すっかりキャンプの定番メニューになっています。

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