吉五商店
吉五商店
南越前町

吉五商店

休みなしで毎日、作った豆腐や厚揚げを道の駅や地元のスーパー・コンビニに届ける。吉五商店の4代目、もともとは違う職に就いていた吉田さんが店に入って45年。やめずに続けてきた理由と、豆腐屋ならではの厚揚げの食べ方を教えてくれました。

「帰ってきた以上は、やらんとあかん」

代々続く歴史を途絶えさせるわけにはいかない。周りからのプレッシャーも感じるなかで、4代目として豆腐屋を継ぐ覚悟を決めた。

 

オイシサノトビラ
吉五商店は、いつから続いているお店なんですか。

 

吉田さん
僕は4代目ですから。100年ぐらい前から続いてます。僕は会社勤めを5年ばかりしてました。そのあと、うちの親の親が亡くなって、それがきっかけで帰ってきたっていう感じですかね。継いだのは、やっぱり周りのプレッシャーと言いますか。まあ、帰ってきた以上は、やっぱりやらんとあかんですからね。

毎日作って、毎日届ける。それを45年。

店に立って45年。見よう見まねで覚えた豆腐づくりを、休みなしで続けてきた。

オイシサノトビラ
豆腐づくりは、誰に教わったんでしょうか。

 

吉田さん
帰ってきた時には、ちゃんと作る人がいたんですよ。その人が中心でやっとって、僕はその人の見よう見まね。その人が辞めてから、僕が作るようになったかな。
やり方は一緒なんやけど、作る人によって、やっぱり若干違うんですよね。僕は厚揚げの身が結構しっかりすることを意識してます。

  

オイシサノトビラ
お店を続けてきて、やめようと思ったことはありますか。

 

吉田さん
ないことはなかったですよ。でも、なかなか決断できませんよね。やめたら終わりですからね。やめれん、やめれん。

 

オイシサノトビラ
お休みの日は、あるんですか。

 

吉田さん
休みなしです。毎日。
納めるところは、10カ所ぐらい。道の駅にも置かせてもらったり、スーパーやコンビニにも。うちの息子らにも手伝ってもらって。今、一緒にやってます。

 

オイシサノトビラ
道の駅に出すようになって、変わったことはありますか。

 

吉田さん
人口がだんだん減っていくんで、売り上げに苦労したこともありましたけど、道の駅のおかげで、かなり上がりましたね。売り場が広がるというか、人の流れが全然違うし。道の駅で買って、うちまで来てくれる人もいます。
このあたりも、昔は他にも豆腐屋があったんですけど、だんだんやめていって、今はないですね。僕は、やってるだけみたいなもんやけど。続けられているのは、みなさんのおかげです。

冷えるときに、味が染み込む

福井では、厚揚げをよく食べるという。毎日その厚揚げを作ってきた吉田さんに、おいしさのことを聞いた。

 

オイシサノトビラ
吉田さんにとって、おいしさって何ですか。

 

吉田さん
おいしさっていうのは、やっぱ作り方でしょうね。独特の作り方でもないとは思うんですけど、普通にやってて。結局、豆乳とにがりのバランスが一番大事なんかなって。それはもう、感覚的なもんですね。
にがりはこんなもんでしょって感じで、ずっと前からやってるから。それでも日によって、にがりの効き具合が若干ちゃうんです。だから、ちょっと量を増やしたり、減らしたり。

 

オイシサノトビラ
さいごに、吉田さんがオイシサを感じる食事について教えてください。

 

吉田さん
家で食べる、厚揚げ、薄揚げ、豆腐でしょうね。ほとんど毎日食べるんです。
厚揚げは、だししょうゆで軽く煮るんですけど、煮込むのは10分ぐらいしか煮込まん。あとはもう、置いておく。あのね、冷えるときに、味が染み込むんですね。厚揚げだけ煮ても、十分おいしいですよ。

 

連載

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