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詩と余白

連載

詩と余白


日常の余白に言葉を重ね、想像の世界をひらく詩人・菅原敏さん。彼のらしさの素をつくる詩と、ともに語られる食事の記憶。

鍋の中にある空

鍋の中にある空

「今年は一日に何かひとつは美しいものを見よう」などと話していた私たちは、日が暮れかける前に近所の公園へと急ぎ、富士山の見える場所まで足早に歩いた。一月の空、夕暮れまでのわずかな時間。暮れかけたかすかな...

祈りのオートミール、熊、魚

祈りのオートミール、熊、魚

ぎりぎり午前中にベッドを抜け出して、キッチンへと辿り着くまでの長い旅路。昨夜言い過ぎてしまったこと、言えなかったこと、いくつかの後悔、みんなの眩しさ、おのれの不甲斐なさ、そんなものたちを全て無かったこ...

吊るされた男と湯呑茶碗

吊るされた男と湯呑茶碗

午後3時。今日の仕事をそれなりに終えて、コーヒーを飲みながら本でも読もうとコートのポケットに財布と本を突っ込んで外へ出る。いつもの緑道を歩きながらマフラーを巻き直す。喫茶店は家から歩いて15分ほど。そ...

冷蔵庫に耳をすます

冷蔵庫に耳をすます

冷蔵庫のドアを閉じると、ライトは消えて、中は真っ暗になる。そんな当たり前のことを初めて知ったとき、私は何かキッチンの大きな秘密を知ってしまったような気がした。まだとても小さな頃、きっと幼稚園の頃だった...

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