6月のオイシサ
梅雨入り前のやわらかな風や、濃くなっていく緑に季節の移ろいを感じる頃になりました。すでに暑い日が続き、この夏はどうなってしまうのだろうと心配にもなりますね。少し立ち止まって日々の過ごし方を見つめ直すのにもよい季節かもしれません。
今回は「暮らしを豊かにする習慣」をテーマに、おすすめの記事を集めました。「生活を取り戻す」ことから人生が変わっていった記録。発明家・ダグラス・ウェバーさんが語る「発見」と「分かち合い」のおいしさ。音楽家・良原リエさんの、庭とともにある食卓の風景。そして、ロンドンで出会ったグリーンサラダから食の記憶をたどる話。
日々の食事やものづくり、季節の手仕事や庭の恵み。そこには、それぞれの人が大切にしている習慣や価値観が息づいています。気になったお話から、自由に楽しんでいただけたらうれしいです。
生活を取り戻す by 佐野亜裕美
テレビ局で働き始めてから長く、仕事中心の日々を送っていた筆者。ADや助監督、プロデューサーとして忙しく働くなかで、「自分の生活」を失っていたと振り返ります。
転機となったのは、脚本家・渡辺あやさんとの出会いでした。「まずは断捨離をして、きちんとご飯を作って食べて、生活を取り戻した方がいいですよ」。その言葉をきっかけに、自分で料理をし、身の回りを整え、少しずつ日々の暮らしを見つめ直していきます。
やがて季節にも目が向くようになり、実山椒やらっきょう、梅仕事、果実酒づくり、糠漬けなどを楽しむように。仕事と旅だけだった人生に、新たな彩りが加わっていきました。「生活」を取り戻すことと、毎日のご飯を大切にすること。その積み重ねが人生を変えたという、一人の暮らしの記録です。
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発明家|ダグラスさんのオイシサ
元Appleのエンジニアであり、現在はコーヒー器具メーカー「Weber Workshops」を率いるダグラス・ウェバーさん。学生時代は陶芸に魅了されて日本へ留学し、その後Appleで13年間にわたりiPod開発などに携わりました。独立後は福岡へ移住し、「世界一」を目指したコーヒーグラインダーや数々のプロダクトを生み出しています。
自身の肩書きを「発明家」と語るダグラスさんは、ものづくりにおいてデザインと設計の両方を担い、100件以上の特許を取得。そんな彼が考える「おいしさ」とは、評価や流行ではなく「発見」にあるといいます。
コーヒー器具の開発、天然酵母づくり、養蜂の経験を通して語られる、人とのつながりや分かち合いの価値。発明家の視点から、おいしさの本質について伺いました。
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音楽家|良原リエさんのオイシサ
トイピアノやアコーディオンを奏でる音楽家として活動する良原リエさん。バンドやソロでの音楽活動に加え、トイ楽器やお弁当、庭づくりに関する本の執筆など、多彩な表現を続けています。
「何もないところから考えたり、作ったりすることが好き」と話す良原さん。曲を書くこと、レシピを考えること、植物を育てること。そのどれもが試行錯誤を重ねながら、自分の手でつくり上げる営みだといいます。
今回のお話では、祖父の畑の記憶から続く「食べられる庭」や、四季とともにある食卓について伺いました。庭で育ったハーブや野菜、果実が並ぶ日々の食事。そして旬をそのまま味わう楽しさ。音楽家・良原リエさんの暮らしから、おいしさの源を探ります。
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ロンドンとパリとグリーンサラダ by 川村明子
半年ぶりに訪れたロンドンで、筆者が何度も出会ったのは、サイドメニューとして添えられたグリーンサラダでした。このロンドンでの食体験をきっかけに、子どもの頃から感じていたサラダへの違和感や、野菜の組み合わせ、味付けについて改めて考えた一篇です。
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習慣というと特別なものを思い浮かべるかもしれませんが、毎日の食事や季節の手仕事、好きなことに向き合う時間など、暮らしの中にはさまざまな習慣があります。忙しい日々のなかでも、自分にとって心地よい時間を少しずつ積み重ねていくことが、暮らしを豊かにしてくれるのかもしれません。みなさんの大切にしている習慣についても、あらためて考えるきっかけになればうれしいです。
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