季節のお知らせ|夏至
あの人のおいしさ

季節のお知らせ|夏至

季節というと四季を思い浮かべますが、季節をさらに分けた二十四節気と七十二候という暦があります。

二十四節気(にじゅうしせっき)は、1年を24に分けて季節の移ろいを表した暦。立春、夏至、秋分、冬至などがよく知られており、約15日ごとに季節の節目が設けられています。農作業や暮らしの目安として、古くから親しまれてきました。


夏至(げし)は、1年のうちでもっとも昼が長く夜が短くなる頃を指します。冬至とは対照的な節目であり、太陽の力が最も強まる時期ともいえます。しかし、日本ではちょうど梅雨の盛りにあたるため、晴れ渡る夏空よりも、曇りや雨の日を思い浮かべる人が多いかもしれません。
気温もまだ本格的な真夏には及ばず、季節の実感と暦のうえでの夏に少しずれを感じる時期です。それでも、日照時間はこの日を境に少しずつ短くなり、自然は静かに次の季節への歩みを始めています。雨に潤う草木の緑や、長い夕暮れの明るさのなかに、夏至ならではの季節の表情を見つけることができるでしょう。

七十二候(しちじゅうにこう)は、その二十四節気をさらに3つに分けたもので、1年を72の季節に分けて表します。芒種の時季にあたる候をご紹介します。

第二十八候|6月21日 - 6月25日頃
乃東枯(なつかれくさかるる)

乃東枯は、夏枯草(うつぼぐさ)が花を咲かせ終え、枯れはじめる頃を表しています。草木が勢いよく成長する季節のなかで、一足早く役目を終える植物があることに気づかされる候です。夏枯草はその名の通り、夏至の頃になると紫色の花穂を残したまま枯れたような姿になります。生命力に満ちあふれる初夏の風景のなかにも、静かな終わりと次の営みへの準備があることを教えてくれます。雨に濡れた草花に目を向けると、季節の移ろいの繊細さを感じられる頃です。

第二十九候|6月26日 - 6月30日頃
菖蒲華(あやめはなさく)

菖蒲華は、あやめの花が美しく咲く頃を表しています。梅雨の雨に潤された野や水辺では、紫や青の花が凛とした姿を見せはじめます。しっとりとした空気に包まれる季節ですが、そのなかで咲くあやめの花はどこか涼やかで、見る人の心を和ませてくれます。雨の日が続くと気持ちも沈みがちになりますが、ふと足元に目を向けると、この時季ならではの彩りに出会うことができます。雨とともに楽しむ花の美しさが感じられる候です。

第三十候|7月1日 - 7月6日頃
半夏生(はんげしょうず)

半夏生は、烏柄杓(からすびしゃく)という植物が芽を出す頃を表しています。同時に農作業の節目としても知られ、古くから田植えを終える目安の日とされてきました。梅雨明けが近づき、蒸し暑さが増してくる頃ですが、田んぼには植えられた稲が少しずつ根を張り、夏の実りへ向けて育ち始めています。地域によっては、豊作を願ってタコやうどんなどを食べる風習も残されています。自然の恵みに感謝しながら、実りの季節へ思いを巡らせる候です。

季節の小さな変化に目を向けながら、自然とともに暮らしてきた人々の感覚が息づく暦。
マイページでは、季節のオイシサをたのしむヒントとして、二十四節気と七十二候についてお届けしています。

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