──── 在原さんの話を聞いていると、彼女の強さはひとりだけの強さじゃないと感じることがある。しっかりとした自分を持ちつつも、周りにも頼りながら、在原みゆ紀は形成されている。少し前に25歳の誕生日を迎えた彼女は「自分がいかに多くの人から愛をもらえているのかを強く感じた」という。それは誕生日のお祝いをしてくれた友人からの愛はもちろんのこと、それだけでなく実家でいつも温かく迎えてくれる家族の存在。大切な家族とともに、在原みゆ紀がどのように形成されてきたのかについてお届けする。
食事にこだわりを持った原点
東京から車で50分ほどにある千葉県の実家。周りには親戚も住んでおり、野菜やお米、果物などが多く採れる環境で育った。親戚がお米を持ってきてくれたり、ご両親の友人から果物が送られてきたり、きっと彼女のご両親からも送っていたのだろう。今でも採れたものや季節のものを贈り合う交流を、大事にしているのだと感じる。
「最近も両親の長野のお友達の方が育てているりんごを何種類も送ってくださいました。私たちにも分かるようにと、種類をメモした付箋が貼られて」と写真を見せてくれた。
季節に合わせて旬の食べ物が食卓に並ぶ家庭で育ったからだろう、食へのこだわりが強くなったのは必然。中でも果物は好きで、キウイフルーツ、柿、りんご、ぶどう、梨、みかん・・・彼女の口からはさまざまな種類が飛び出してくる。
上京してから実家で出てくる果物のありがたみを感じた彼女は、一人暮らしをしてからも朝食で食べることが多くなった。
カラダとココロの栄養の満たし方
25歳の誕生日を祝ってもらう機会が続いた時に、少し体調の変化があったことを教えてくれた。「肌がいつもと少し違うなと感じたんです。周囲の人は気づいていなかったかもしれませんが、自分の中で少し荒れているなって」。
彼女は自分自身の身体と敏感に向き合う。「ふだんは早寝早起きの生活をしているのですが、誕生日からの数日は、完全に夜型の生活をしていました。生活が乱れてしまっていたなと思います」。原因は明らかだが、もちろん彼女はそのことを嫌なコトとして話しているのではない。彼女はそんな時の対応策をちゃんと持っているからだ。
自身の変化に気づいた時、彼女がすることは実家に帰ること。
「東京に出てきて一人暮らしをするようになってから、仕事をするようになってから、食に対しての意識は高くなりました。実家で当たり前だった食事が、とても恵まれていたのだと実感しましたし、旬なモノを食べられるということだけではなく、あったかさを感じることができる実家、家族がすごく大切だと気付かされました。人間的なあったかさが感じられる場所が、私には必要なんだって」。
彼女は、食べ物でカラダを満たし、家族でココロを満たす。一人暮らしをはじめてからも頻繁に実家に帰るのは、充電をするためなのだと感じた。
家族もふくめて、在原みゆ紀
誕生日後の話。「実家に帰り、肌が荒れちゃったと家族に話すと、家族や親戚が果物を持ってきてくれて。自分で剥くよりも、やっぱり剥いてもらったものは美味しい。自分で買うよりも、愛情を込めて育てられた果物が美味しい。もちろんそのものの美味しさもだけど、愛情の上乗せのようなものを感じながら食べることが大事だと思う。カラダの栄養不足だけではなくて、人を通してもらえる栄養も不足していたのだなと実感しました。実家にいる時には、栄養を全部もらおうって気持ちになります」。
彼女は、ひとりだけで頑張らない。自分にも、とても正直なのだ。
「りんごは、皮付きで食べる時には切り方もちゃんとあって、こうやって切ると美味しいんです。」と教えてくれた。家族から愛をもらった彼女は、きちんと自分の一部にしているのも彼女らしい。
「愛情ももらって、肌も治って、心も元気になりました。何人もの愛情をもらったんだなと思ったら、それだけでも元気になるし。あらためて実家には定期的に帰ろうと思った時間でした」。
サプリメントやバランス栄養商品、フードデリバリーサービスなど、食事はさまざまな商品やサービスに頼ることができる。ただ、彼女はひとりで無理に頑張ることはしない。家族に頼る。人からもらうあったかさが必要なのだろう。
わたしの素
在原みゆ紀にとって欠かせないもの。実家の旬の果物(キウイフルーツ、りんご、みかん)と、ココロとカラダを満たしてくれる、あったかい家族との時間。
「特に朝食の果物は、今のわたしにとても大事な食事です」と笑った。