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思い出の生まれかた。

思い出の生まれかた。

────  仕事が忙しいときや、どのように自分を取り戻しますか?日本だけでなく韓国での活動や、ファッションモデルから商品のプロデュースまで自身の可能性を広げて続けている在原みゆ紀さん。どのようにして仕事と自分のバランスをとっているのか。自分らしくいる時間や、忙しい中でも大切にしていることについて話を聞いた。

 

オンの時間とオフの時間

ふだん、どのようなところにアンテナをのばしているのか。

「私は、人に会うことでインプットをしています。人に会って、話をすることが、自分のなかの何かになっているなと感じています。自己啓発に関する本や情報などたくさんインプットの方法はありますが、わたしは人と会って、その人が考えたことを聞いたりすることで、自分の考えを整理したり、発想をめぐらせたりしています」。
「オンとオフという言葉がありますが、私はあまりオフの時間をつくることをしていません。オフにだらだらするということがあまりできなくて、お休みの日が多かったり稼働時間が少なかったりしたら、うれしい人は多いと思いますが、わたしの場合は休むということが苦手なのかもしれません」。
「そんな中でも私が心地よく休める時間のひとつは、クルマを運転することです。最近はふだんの移動もクルマにしています。運転する時間はとてもリラックスできていると思います。ふだん頭を使っていたりすることが多いからこそ、運転に集中することによって仕事のことや予定を気にしなくていい時間は、大切にしています」。

幅広い活動をしているからこそ、常にアンテナを張り巡らせている。だからこそ、強制的に情報から遮断される時間をつくり、そこで自分を取り戻している。オンの時間よりも、オフの時間のつくり方を意識しているのだ。

コーヒー派と紅茶派

「コーヒー派なんですよ、わたし」と言いながら教えてくれたのは、最近参加したというお茶会のこと。「コーヒー派と紅茶派の二択があるとしたら、わたしはコーヒー派と即答なのですが、その価値観が変わるような時間がありました」。

「好きなものや感覚が似ている友人に誘われたんです。アフターヌーンティーというよりも、お茶会。わたしはコーヒー派で、紅茶を普段からたくさん飲んでいるわけではないですが、紅茶にすごく興味があったし、その友人からのお誘いを聞いただけで何だかとてもワクワクしたので即答で行きたい!と参加してみました」。

「わたしの回では9人くらいが集まって、テーブルを囲みました。その時は日曜のお昼過ぎぐらいから。紅茶に合わせた焼き菓子や洋菓子のペアリングが、順番に出て、紅茶のフルコースというと、違うと指摘されるかもしれませんが、そんな感じ。teteria(テテリア)の大西進さんが、自分では考えつかないようなバリエーションの紅茶と共に、素敵な時間を提供してくれて。わたしにとってはフルコースでした」。

彼女が「紅茶のフルコース」という言葉にたとえたように、2時間の間に、紅茶に合わせた洋菓子のペアリングが何種類も提供されたという。

「こんな世界があるんだ、と。おいしいものを食べに行くことは好きですが、ひとつのものを幅広くを嗜む機会は、これまであまりありませんでした。自分では思いつかなかったような提案を次々にしてもらえました」。

「帰りに、紅茶とお菓子を買いました。大西さんは、紅茶の入れ方などをインスタで公開されているので、買ってきた紅茶でやり方をまねて、実家でも紅茶を淹れてみたり。そのお茶会の思い出を、更にまた家族の時間としても楽しみました。こうしてその場の空気や温度感を思い出したり」。

自身が感じたことや過ごした時間を、周りの人にも惜しみなく共有していくことで、新しい思い出が生まれていく。彼女ならではの思い出のつくり方だ。

わたしの素

お茶会の2時間は、「あったかい時間」だったと話す。

「日差しや風の感じを、今でも覚えているぐらいとても優雅で素敵な時間でした。その時の空気は、たぶん9人と提供してくれる方それぞれが感じていて。寒い暑いとかはそれぞれかも知れませんが、その場にいる全員でその時間が生まれているのだと感じました。みんなで同じ思い出をシェアできるみたいな感覚。むかしは合宿とか学校で過ごす中で、そのような時間が生まれたと思いますが、大人になるとなかなかできない経験だと思います。特にわたしのお仕事は同期や同僚というような人はいないので、はじめてみんなで同じ思い出を共有したみたいな、そんな経験でした。」。

「お茶会の主催の方が注ぐ紅茶、その紅茶に合わせて提供される洋菓子。その時間を楽しみたくて、日曜の午後に集まった人たち(初めて会う人も)。その空間で、同じ時間を過ごせたことがあったかすぎました」。

「記憶にのこる時間が、とても自分のためになるというのは、そこで久々に感じたので、穏やかな気持ちで仕事を忘れて楽しめることは大切にしていきたい。それに、これまで断然コーヒー派だったわたしには良い意味で大きな打撃でした。その時間を通して感じたことは、これからの仕事にもたぶん活きていくと思います。とても良い素敵な経験をさせてもらいました」。

あったかい時間も、彼女にはこれからの仕事の引き出しになる。

「幸せでした。私」と、オフの表情をみせた。

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